・証券会社の営業の成績は何が評価されるの?
・投資信託の乗り換えって何?
証券会社の営業職の評価されるポイントについてまとめました。
営業=売上が評価されるというイメージをお持ちの人もいると思いますが、様々な評価点があります。
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証券マンの成績 その①新規口座開設数
新規口座開設=金融商品(株・投資信託・債券)を購入して頂くための口座を開設して頂くことです。
若手の1〜3年目まではお客様を引き継ぐことがありません。
そのため、自分のお客さまは自分で作るしかありません。
電話や飛び込み営業を駆使して、新規口座を開設して頂きます。
相場は上げ下げがあります。
東証プライム指数、NYダウ、ドル円相場も上げ下げがありますよね。
上げ下げがある=必ず損するお客様が一定数います
中長期的には相場は上昇していきますが、多くのお客様は目の前の下がっている事実を気にされます。
そのため、証券会社の売上=手数料のため、多くのお客様に口座を作って頂く必要があります。
新規口座開設数が重要であることを理解して頂きましたでしょうか?
証券マンの成績 その②資産導入金額
資産導入金額=お客様に口座に振り込んで頂いた金額です。
当然ですが、資産導入金額が高いほど良い成績として評価されます。
①10名のお客様に100万円資産導入(合計1,000万円)して頂くこと。
1名のお客様に1,000万円資産導入して頂くこと。
→同一であるため後者が評価されます。
②資産導入金額が高い=今後もお金を振り込んで頂ける可能性が高いため
資産導入金額は売上=手数料にも直結します。
証券マンの成績 その③売上(手数料)
証券会社の売上=手数料です。
手数料は売買を通じて初めて発生します。
つまり、お客様が金融商品を保有していたとしても、全く売上=手数料は発生しません。
そのため、お客様が保有している株・投資信託・債券を売買して頂く必要があります。
証券マンからの営業電話で「売りましょう、買いましょう」と言ってくるのは売上=手数料のためです。
株と投資信託の手数料を記載します(債券は国内債券・外貨建債券・仕組み債等有り、手数料が複雑ですので記載しません)
株式:買い・売りでそれぞれ約1%
投資信託:買いで約3%
投資信託の手数料が約3%と高いことにお気付きでしょうか?
この投資信託の手数料の高さが投資信託の乗り換えに繋がっています。
金融庁も何度も投資信託の乗り換えについて指摘しています。
投資信託の乗り換えについて説明します。
Aさんというお客様がBという投資信託を保有していると仮定します。
Aさんに対して、Bという投資信託を売却して頂き、Cという投資信託を購入して頂くこと。
これが投資信託の乗り換えと言います。
下記のようなパターンが提案し易いため一番多いです。
新興国→先進国の投資信託への乗り換え。
先進国→新興国の投資信託への乗り換え。
鉄板の提案パターンは2通りあります。
- 「新興国が下がっており危ないので、経済的成長・安定している先進国へ乗り換えましょう」
- 「先進国が上がっているが、新興国が下がっているので、安く多く購入できる新興国へ乗り換えましょう」
投資信託の場合、500万円購入して頂くと15万円の手数料が発生します。
株式の場合、500万円購入して頂くと5万円の手数料が発生します。
皆さんが証券会社の営業だったら、投資信託と株式のどちらで効率良く売上を作りますか?
100人中100人が投資信託ですよね。
このように証券マンの売上は投資信託の乗り換えに依存しています。
何があっても対面の証券会社で口座は作らないようにしましょう。
銀行の窓口でも投資信託を提案しています。
銀行も短期的な営業目標を追いかけているため、銀行でも投資信託を購入しないように注意しましょう。
証券マンの成績 その④富裕層開拓とは?
富裕層開拓=口座開設をして頂き、一度で1,000万円以上の買付を富裕層開拓と呼んでいました。
お金持ちの方は必ず投資をしています。
何故ならば社長(経営者・経営層)は銀行との取引があります。
銀行との付き合いで口座開設をしているからです。
長年に渡るゼロ金利政策の影響で銀行は融資業務だけでは売上が立たなくなっています。
そのため、銀行が子会社で証券会社を経営していたり、銀行の窓口で投資信託の販売に力を入れていますよね。
僕も証券会社時代に経営者や引退した社長のお客様が何人もいましたが、例外なく投資をしていました。
一度で1,000万円以上購入して頂けるような富裕層開拓は今後の会社の収益に繋がります。
富裕層開拓=一番評価されます。
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